おでんくん赤羽 いこい

January 09, 2007

「デトロイト・メタル・シティ」第1巻 読了3

デトロイト・メタル・シティ 1 (1)

何故だか第2巻より面白い。新鮮味が感じられるからかな。
D.M.C結成やデス・レコードとの契約等といった途中経緯が省かれ、唐突にD.M.Cお決まりのパターンに放り出されるのは、新たに友達になった人の日常を隣りから垣間見ているよう。
クラウザーさんのステレオタイプにデフォルメされた言動も、それは違うだろうとツッコミを入れつつ微笑ましく笑える。
第1巻での余りもな言動はマニアを自称するこちらも笑っていられる余裕があるのに、第2巻になると、かつて好きだった女の言動がいちいち気に障るようになるように鼻につくのは何故なのだろう。
「BECK」では、これは「ガンズのあの話がモデルだな。」とか、「この映画監督は、ジム・ジャームッシュがモデルだな。」とか思わせて、ロックな読者をニヤリとさせる仕掛けがいい味わいを醸し出しているのだが、D.M.Cに於けるロックな逸話は、いわゆる世間一般の視点で見たものでしかないから、読んでいて底の浅さが見えてしまう。ロックな引きだしの少なさが深みに欠ける。そこが興醒めの元凶だな。
ストーリーのプロットも、クラウザーさんやデス・レコーズの社長に暴れさせて、宗一が自嫌悪するというのは黄金のパターンだとは思うのだが、AC/DCやRamonesの域には達していない。

そうそう、第1巻を読んでいて「アメリ」を観てみることにした。オレもオシャレなデス・メタラーを目指さなくてわ。



marillion1 at 23:19│Comments(0)TrackBack(0) BOOK Review 

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